『中国株投資の王道』 読了
バートン・マルキールがあの『ウォール街はランダム・ウォーカー』の初版を出版してから35年が経過しました。
我が家の本棚にある第5版は、日本版のタイトルが原題の『A RANDOM WALK DOWN WALL STREET』に近い『ウォール街のランダム・ウォーク』だった頃のもので、たぶん1995年に購入したものだと思います。彼は1932年生まれですので、今やすっかりお爺さんですが、本書もなかなかの良書に仕上がっています。
現在日本の書店で売られている「中国株投資本」の多くは個別株式の銘柄推奨が主な内容になっていますが、本書はそれらとは一線を画した内容となっています。
主なポイントとしては、
- 本書はマルキール教授を中心とする4名のチーム(うち2名は中国人)により作られており、外の目すなわちアメリカからの視点と、内の目すなわち中国の視点の両方から、バランスよく書かれている。
- 株式の話に入る前に、第一部では中国の歴史と文化について書かれている。
- 中国の株式市場と企業経営が発展途上であることを踏まえ、個別銘柄への集中投資を避け、幅広く分散投資された投資信託やETFなどのファンドの組合せで運用すべきことを強調している。
- 著者は『ウォール街はランダム・ウォーカー』等でいち早くインデックス運用の有効性を唱えてきたが、先進国に比べ市場の「効率性」の低い中国本土市場に関しては、「アクティブ型投信」を推奨していること。
そして、プリンストン大学教授ならではの、しっかりとした信頼感のある「分析」がやはり本書の売りでしょう。海外本は訳が悪いと読めないですが、前著同様、井手正介氏が訳しており、本書も非常に読みやすかったことを最後に付言しておきます。
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